国賓と入学式と始業式、重なる

 国賓と入学式と始業式、重なる
       2017/4/7 十河智
昨日の静岡市葵区はスペイン国王夫妻と天皇ご夫妻がおいでになり、交通規制と折悪しく降る雨で、外に出るのは夕方まで控えていた。
 静岡市とは昔、家康の時代、海難事故で助けられたスペイン人を家康が駿府に呼んで静養させた後、船を仕立てて、帰国させた縁があると報じていた。それで残された縁の物もあるという。知らなかったが、和歌山県とトルコにも似た歴史的関係を聞いたことがある。まこと日本は海の国である。
 この当代のスペイン国王は、皇太子時代に長野オリンピックの時、来日されている。思い出したのだが、京都駅で旅行へ行く途中に遭遇し、旅の俳句の一句目に書いていた。お付きもとても少なく、今ほどテロなど心配していない時代だった。ほんとにすぐ近くを通り抜けていかれたのだった。

春の駅スペイン国旗のVIPあり        1998.3 十河智

 孫の通う葵小学校は駿府城址の中にある。この訪問と入学式、始業式が重なり、賓客にお見せする浅間神社の稚児舞も氏子の小学生が舞うそうである。
 夕方になると雨の晴れ間が見えた。交通規制も解かれ落ち着いた頃、散歩に出た。近所の家の前庭の草花が色とりどりで美しく雨上がりに冴えていた。肝心の桜は、三分咲き程度、雨に負けて散りもしていた。帰るまでに後三日、咲いてくれるだろうか。

春の雨国賓来る浅間神社
国賓と入学式と始業式
雨止みて賓客帰る後花見
花僅か規制解除の神社域
浅間さん前の公園芝青む
駐車場たぶん恋猫二匹かな
春の庭雨後鮮やかに咲き揃ふ