歌舞伎町俳句一家・屍派、北大路翼の句会

歌舞伎町俳句一家・屍派、北大路翼の句会
               2017/6/6
               十河 智

もう季節も二つ移り、冬から夏になった。それだけ、北大路翼さんの「天使の涎」を持ち歩いていたことになる。やっとブログに鑑賞を書いた。歌舞伎町で、句会を主催し、俳句で自己表現しようとする若者を導く北大路さんをNHKの番組でドキュメントしていた。俳句が、心を開くプロセスとして機能していく様子がそこにはあった。翼さんは、句会の作法と俳句の基本を教え、若者が、句を自力で表現できるまで、妥協せず待っている。自己表現の苦手な若者の苦しげな姿も映っていた様に記憶する。俳句が、句集を編む作家だけのものではない側面を、自らの住む世界で、切り開いていこうとする開拓者、フロンティアとしての翼さんがかっこよかった。今日は、私も一気に、宿題をやってしまおうと、意気込んでいる。
 
歌舞伎町に根づく句会や関東煮...
大寒波隅に寄り添ふ屍派
寒月やネオンサインの町の上
句になれば笑顔溢れて冬暖か
寒声や自身で披講求められ
箸袋千切るチラシに書く冬句
町凍る俳句にて得し自己表現
俳人の後ろ姿や冬の朝