2015-06-28 月桂冠 中書島、そして祇園へ 十河智俳句集 #俳句、川柳 月桂冠 中書島、そして祇園へ 十河 智 平成十三年十一月二十三日 冬枯れや岸行く人のスニーカー 十一月十石舟に揺られけり 恋心忘れ果てにし枇杷の花 やはらかき波にうねりの小春かな 黄落や絵筆持つ人話す人 夜鷹そば大川交す中書島 酒の粕月桂冠に歴史あり 草紅葉沿ひて枚方琵琶湖まで 枯れ蔓や高瀬川には高瀬舟 寺田屋の障子ぱらぱら時雨れけり 志士歩くかと思ひ馳せ寒き朝 花街の名残恐々寒椿 橋渡るセーターの人舟に答ふ 紅葉伽藍前に見ずして東福寺 伽藍図の前に一人で暮れ易し 冬の灯や祇園小路の奥の奥 幕末の祇園伏見や燗の酒