お盆の頃、孫のいる日々
お盆の頃、孫のいる日々
2018/08/18
十河智
5年生と2年生の孫が来て、6日間滞在した。親たちは、久し振りに会いたい幼馴染み、学校友達にたくさんの予定があるので、隙間は私たち祖父母が面倒を見る。これくらい大きくなれば、いままでと違って、楽である。まだまだ二人でじゃれ合いケンカにはなるが、少し下がわかってきたようで、引きずらなくなっていた。
一 映画
まず映画に連れて行った。あらかじめ、祖母も見て楽しいものにと、ディズニー映画「インクレディブル ファミりー」に二人で決めていた。吹き替えなのが残念だが、そこは子供たちに付き合うしかない。
いつも機械でチケットを買うのに手間取るので、早めに映画館へ行き、余裕があるつもりであった。ところが、夏休みと特別な割引デーとが重なって、長蛇の列、目的の席は残少の表示。気が気でなかった。子供たちに、夜のチケットになるかもしれない、出直すかもと、予備的にほのめかしたりもして、やっと機械にたどり着いた。席はあと4席、バラバラで、3席私たちが取れた。売店の方へいくときには、完売となっていた。セーフ。
ポップコーンはバラバラなので、子供一人づつに買うことにしたが、ひとつの嵩がすごい。それぞれに好みのジュース、これも量が多い。隣どうしなら分けさせるのだが。
案外と私は映画を楽しんだ。悪人が意外なところにいるストーリー、赤ちゃんが大活躍という奇想天外さ、飽きずに見てしまった。そばに気になる子供たちがいなかったから?
肝腎の子供たちは、異口同音に「怖いところがあった。」「恐ろしくて目を瞑っていた。」アニメーションでは、往々にして、残酷さがリアルを超えてしまうのだ。そう言えば、私も昔、ポパイやトムとジェリーのペッシャンコになる場面が怖かった。
それでもあれだけあったポップコーンも、ジュースも、二人とも、全部平らげていた。お昼ご飯、大丈夫かな?
盆映画離れ離れに取る座席
漫画映画孫と我との盆行事
秋暑しポップコーンの嵩たかし
二 ジュンク堂書店
大阪であろうと、静岡であろうと、おばあちゃんに会うときには、本を買って貰うことになっている。事前に電話でも、「読みたい本がある。」とか、「どうしても買ってほしい本がある」とか、そのままに聞くと、読書好きのとても素敵な育ちかた。実は、親に買って貰えない「テレビくん」、「コロコロ」、分厚い雑誌である。中味は知らないが、熱心にページをめくり、それぞれにあるのに、取り合いになる。
そういう本を一冊ずつ、まず探させる。それから夏休みの宿題の読書感想文を書ける本、最後に私が読ませたい本。最近、近所の書店の品揃えには不満がある。学習書や、雑誌は揃えてあるが、物語や、伝記、冒険談など、しっかりと読む本が少ない。本との偶然の出会いを期待する場所ではなくなってしまった。都心部に行かないとないが、ジュンク堂が気に入っていて、いつもそこに連れていく。今回は、天満橋の店へ連れて行った。
ところが、お兄ちゃんの欲しかった雑誌はその日売り切れだった。お盆の真っ最中、ここもこんなことがあるのかと驚いた。
隣に天満橋と川を臨むカフェがある。そこで一休みして帰る。
家に帰ると、一気に読もうとするお兄ちゃん、弟は雑誌の附録を広げて、足の踏み場をなくする。
クダラナイ親決めつける八月号
ジュンク堂夏休み特別号売り切れる
本屋より隣のカフェソーダ水
扇風機怪傑ゾロリ読む姿勢
弟の附録散らかるタオルケット
三 甲子園
二人とも、野球を始めて、一年くらいになる。ルールを知らなかったお兄ちゃんが、野球中継をちゃんと見るようになっていた。
甲子園で、ゆかりのあるチームの応援をしたい、と言うのが、今年の目標である。大阪桐蔭か、常葉大菊川、どちらかの試合を見ることになり、日程上、映画と本屋を一日で済ませ、常葉大菊川の試合を見に行くという。前の日は、私に頑張れ、と言うことらしい。
と言うことで、甲子園に朝早くから出掛けていった。
アルプススタンドであるにも関わらず、ここも当日券は、残り少なかったという。映画のときとほぼ同じ、あと五枚の四枚ゲット、間一髪セーフだった。甲子園にも中国からの観光客がいたと驚いていた。
とても暑い日だった。カチワリ氷は、ただの水ではなく、スポーツドリンクを凍らせていたという。熱中症対策がいろいろされていて、クーラーのある退避場所もあったらしく、一時そこで子供たちを過ごさせたという。
甲子園百年の歴史館もあって、そこに行ったとき、私の母校の前身、高松中学が、よく出場していたことを知ったと、娘が言ってきたので、親子三人で、古い野球人、水原とか、三原、中西の話をすることができた。高校野球、甲子園の話題は、いつも楽しい。
野球少年なれば夏には甲子園
在所の誼炎天下の甲子園
後数枚入場券を得し残暑
甲子園名物かち割り氷アクエリアス
夕立は帰宅後のこと強き運
懐かしき野球人たち秋団扇
四 大阪城
最後に、親子で何処かに行こうとしている。スマホで情報を得て、大阪城に決めたようだ。歴史に興味を持ち始めたお兄ちゃんに、秀吉を教えている。子供たちは、大阪城に初めて行く。最近は堀廻の舟もあるらしい。駐車場も予め決めて出かけた。その夜は、お父さんの実家に行くのであるが、大阪城での二人の様子は、フェイスブックに写真が上がった。兄と弟の写真は、いつもヒーローの対戦ポーズ、元気いっぱいの様子がかわいい。
あとで聞くと、舟は、着いたときには、予約受け付け終了していたので、乗れなかったという。最後につきが落ちた様だ。ここも外国の観光客の団体で、いっぱいだったのだ。
秀吉の城と何度唱ふや日焼けの子
双子かに悔しげ兄のスニーカー
城を背に対決ポーズ秋の色
2018/08/18
十河智
5年生と2年生の孫が来て、6日間滞在した。親たちは、久し振りに会いたい幼馴染み、学校友達にたくさんの予定があるので、隙間は私たち祖父母が面倒を見る。これくらい大きくなれば、いままでと違って、楽である。まだまだ二人でじゃれ合いケンカにはなるが、少し下がわかってきたようで、引きずらなくなっていた。
一 映画
まず映画に連れて行った。あらかじめ、祖母も見て楽しいものにと、ディズニー映画「インクレディブル ファミりー」に二人で決めていた。吹き替えなのが残念だが、そこは子供たちに付き合うしかない。
いつも機械でチケットを買うのに手間取るので、早めに映画館へ行き、余裕があるつもりであった。ところが、夏休みと特別な割引デーとが重なって、長蛇の列、目的の席は残少の表示。気が気でなかった。子供たちに、夜のチケットになるかもしれない、出直すかもと、予備的にほのめかしたりもして、やっと機械にたどり着いた。席はあと4席、バラバラで、3席私たちが取れた。売店の方へいくときには、完売となっていた。セーフ。
ポップコーンはバラバラなので、子供一人づつに買うことにしたが、ひとつの嵩がすごい。それぞれに好みのジュース、これも量が多い。隣どうしなら分けさせるのだが。
案外と私は映画を楽しんだ。悪人が意外なところにいるストーリー、赤ちゃんが大活躍という奇想天外さ、飽きずに見てしまった。そばに気になる子供たちがいなかったから?
肝腎の子供たちは、異口同音に「怖いところがあった。」「恐ろしくて目を瞑っていた。」アニメーションでは、往々にして、残酷さがリアルを超えてしまうのだ。そう言えば、私も昔、ポパイやトムとジェリーのペッシャンコになる場面が怖かった。
それでもあれだけあったポップコーンも、ジュースも、二人とも、全部平らげていた。お昼ご飯、大丈夫かな?
盆映画離れ離れに取る座席
漫画映画孫と我との盆行事
秋暑しポップコーンの嵩たかし
二 ジュンク堂書店
大阪であろうと、静岡であろうと、おばあちゃんに会うときには、本を買って貰うことになっている。事前に電話でも、「読みたい本がある。」とか、「どうしても買ってほしい本がある」とか、そのままに聞くと、読書好きのとても素敵な育ちかた。実は、親に買って貰えない「テレビくん」、「コロコロ」、分厚い雑誌である。中味は知らないが、熱心にページをめくり、それぞれにあるのに、取り合いになる。
そういう本を一冊ずつ、まず探させる。それから夏休みの宿題の読書感想文を書ける本、最後に私が読ませたい本。最近、近所の書店の品揃えには不満がある。学習書や、雑誌は揃えてあるが、物語や、伝記、冒険談など、しっかりと読む本が少ない。本との偶然の出会いを期待する場所ではなくなってしまった。都心部に行かないとないが、ジュンク堂が気に入っていて、いつもそこに連れていく。今回は、天満橋の店へ連れて行った。
ところが、お兄ちゃんの欲しかった雑誌はその日売り切れだった。お盆の真っ最中、ここもこんなことがあるのかと驚いた。
隣に天満橋と川を臨むカフェがある。そこで一休みして帰る。
家に帰ると、一気に読もうとするお兄ちゃん、弟は雑誌の附録を広げて、足の踏み場をなくする。
クダラナイ親決めつける八月号
ジュンク堂夏休み特別号売り切れる
本屋より隣のカフェソーダ水
扇風機怪傑ゾロリ読む姿勢
弟の附録散らかるタオルケット
三 甲子園
二人とも、野球を始めて、一年くらいになる。ルールを知らなかったお兄ちゃんが、野球中継をちゃんと見るようになっていた。
甲子園で、ゆかりのあるチームの応援をしたい、と言うのが、今年の目標である。大阪桐蔭か、常葉大菊川、どちらかの試合を見ることになり、日程上、映画と本屋を一日で済ませ、常葉大菊川の試合を見に行くという。前の日は、私に頑張れ、と言うことらしい。
と言うことで、甲子園に朝早くから出掛けていった。
アルプススタンドであるにも関わらず、ここも当日券は、残り少なかったという。映画のときとほぼ同じ、あと五枚の四枚ゲット、間一髪セーフだった。甲子園にも中国からの観光客がいたと驚いていた。
とても暑い日だった。カチワリ氷は、ただの水ではなく、スポーツドリンクを凍らせていたという。熱中症対策がいろいろされていて、クーラーのある退避場所もあったらしく、一時そこで子供たちを過ごさせたという。
甲子園百年の歴史館もあって、そこに行ったとき、私の母校の前身、高松中学が、よく出場していたことを知ったと、娘が言ってきたので、親子三人で、古い野球人、水原とか、三原、中西の話をすることができた。高校野球、甲子園の話題は、いつも楽しい。
野球少年なれば夏には甲子園
在所の誼炎天下の甲子園
後数枚入場券を得し残暑
甲子園名物かち割り氷アクエリアス
夕立は帰宅後のこと強き運
懐かしき野球人たち秋団扇
四 大阪城
最後に、親子で何処かに行こうとしている。スマホで情報を得て、大阪城に決めたようだ。歴史に興味を持ち始めたお兄ちゃんに、秀吉を教えている。子供たちは、大阪城に初めて行く。最近は堀廻の舟もあるらしい。駐車場も予め決めて出かけた。その夜は、お父さんの実家に行くのであるが、大阪城での二人の様子は、フェイスブックに写真が上がった。兄と弟の写真は、いつもヒーローの対戦ポーズ、元気いっぱいの様子がかわいい。
あとで聞くと、舟は、着いたときには、予約受け付け終了していたので、乗れなかったという。最後につきが落ちた様だ。ここも外国の観光客の団体で、いっぱいだったのだ。
秀吉の城と何度唱ふや日焼けの子
双子かに悔しげ兄のスニーカー
城を背に対決ポーズ秋の色