コープシアターで、宇崎竜童を観ました。

コープシアターで、宇崎竜童を観ました。
        2017/12/18
        十河智

 日頃共同購入で買い物をしている地域生協に、コープシアターという観劇の会があります。生協も新興住宅地で、今ほどか買い物が便利でない頃、ほぼ最初からの組合員で、四十年ほどになりますが、北河内の文化果つるところでも、時にはいい舞台を観ようと、有志の独身時代に演劇や音楽に関わっていた組合員で、コープシアターを作ってくれました。これももう二十年近くになると思います。生協は合併により、大阪市内も含まれ、松竹座、文楽劇場など、いいところでも、例会を持てる様になりましたが、最初は、寝屋川、枚方、門真の市民会館。ここ、寝屋川市民会館では、「音楽を聴かすところじゃない」と、怒りだした音楽家もいました。よく続けてくれたものです。時代もかわり高齢化で会員増が難しい状況で、例会のたびに「一人が一人誘いましょう、ご主人、奥様を誘いましょう。千五百人を維持しましょう」と呼び掛けていますが、うちでも、趣味の問題は夫婦でも誘いにくい。出し物によっては、来たいというのですが。
 この前の例会は、宇崎竜童を呼んでくれました。ギターを五本、円陣の様に列べて、曲にあったチューニング予めしてあって順に使っていくのです。アコースティックでも音域によって使い分けていました。ちょっと本格的な感じでした。ギター一本に竜童の声、人間的に響きました。竜童は私よりひとつ上みたいでしたけど、元気で、くたびれた様子はなかったです。私たちの前後の年代には懐かしいヒット曲や、奥さまの阿木耀子さんを絡ませた軽いおしゃべり、ベトナムの難民の子の話は、日本に漸くたどり着いた難民の子が、成長して、日本語弁論大会で、気持ちを述べた話に、阿木耀子さんが感動して、審査員をしていた彼女が入選に採ったそうです。その作文を、朗読しました。黒子的にギターを渡す人が現れる以外は、一人舞台。年より同士、うまく私たち観客を載せて、手拍子も少し難しい裏打ちや間の手を入れさせて、一体感を演出して、楽しかったです。

 その時の句。

 竜童のブギに手拍子寒の声
 ベトナムの難民の子に冬日
 サヨナラもまたとも言はず歌ふ冬
 古日記舞台に古き流行歌
 ギター五本竜童一人冬暖か

      
 コープシアターは、由紀、安田姉妹や、森山良子など、少し董が立ちすぎた人がよく来ます。でも十分楽しいです。
 もちろん、天満天神繁昌亭の落語、国立文楽劇場文楽、松竹座や南座の歌舞伎、いづみホールのコンサートなども、回数を減らしてでも企画してくれています。
 長く続いてほしい活動です。